JWA全日本アマチュアウェイブ選手権2018 レポート

 

2018年1月6日(土)7日(日)の日程でALL JAPAN AMATEUR WAVE CLASSIC 2018が静岡県御前崎市 御前崎ロングビーチで開催された。

予報を推測してたてられたスケジュールは6日(土)のみが強風予報の為、初日を丸1日かけて35ヒートを消化するプログラムが立てられ大会成立を目指す運びとなった。

スタート時点、御前崎としては穏やかなコンディションではあったが、時間と共に風波ともに上がり始め 午後からは最高のウエーブコンディションになるとともに、出場選手の見事なパフォーマンスにより歴史的な大会となった。

 

福島ウエーブ委員長 挨拶

今大会ジャッジにはウエーブトップPRO選手たちが集まってくれた。

大会サポートしていただいた御前崎 渚の交番レスキューチーム 本当に感謝いたします

朝は沖に見えた白波が徐々にインサイドに近づき9時過ぎから風が入り始めた。

波は腰モモサイズ、ガスティではあるが、その分ヒート時間を15分ヒートと長くとり、9時45分 U-20のクラスからスタートした。

 

U-20クラス

 ここでの主役は先日行われたコールドブリーズでベストアマチュア 生駒勇樹選手だと思われたが、ライトウインド15分ヒートで行われた1回戦 持ち前のアグレシッブなウエーブやジャンプが精彩を欠き、最後の波乗りで高ポイントを出した石井碧志選手に敗れるという波乱が起きる。その一方で調子を上げていたのは双子の兄弟 生駒篤樹選手だ。

小さな波だが、ここぞというポイントに的確かつアグレッシブに当て込み得点を重ねファイナルにコマを進めた。

また逆ラダーから勝ち名乗りを上げてきたのは鎌倉から参戦した池照貫吾選手だ。

フリースタイルも得意とする彼は弱い風でも上手く風をとらえ波に乗せてくる。その技術は、フリースタイルもこなすウインド力の高さを感じさせる。

ファイナルは、お互いが一歩も引かいない接戦となる。ジャンプはフォワードでお互い対抗し互角だったが、差が生まれたのは共に3本乗ったウエーブからだった。ジャッジ判定は2対1、すべてのジャッジが0.5ポイント差以内という僅差の結果、池照貫吾選手が優勝を果たした。

 

U-20クラスのメンバー  日本を代表する選手に育ってほしい

生駒篤樹選手

池照選手

ウイメンズオープンクラス

 ウイメンズオープンはベテランウエーバーvs新生ウエーバーとの対戦となった。

互井選手はフリースタイル界ではメンズからも一目置かれるほどの存在で、ここ最近では御前崎のハードコンディションでもウエーブを練習する姿を見せていた。また関西からエントリーの青木選手といえば、こちらも波子大会においてメンズに入っても上位入賞常連の実力の持ち主だ。

一方 野口、石原の両選手は昨年辺りから頭角を現してきた2世選手たち(彼女たちの父は野口貴史と石原智央)でお互いが良きライバル関係であり ともに高めあってきた選手たちだ。

石原選手vs青木選手の対戦はウエーブでリードする青木選手に、ヒート後半ビッグフォワードループで逆転をした石原選手がファイナルへ、

互井選手vs野口選手はウエーブで得点を重ねる互井選手に対し野口選手はジャンプを決めきれず突き放され互井選手がファイナルへ進出

ファイナルでは良い波を乗り切れない互井選手に対し、1本のセットここぞとばかりに攻めて乗り切り高ポイントをたたき出した石原選手が互井選手を突き放し優勝を果たした。

 

石原選手

互井選手

グランドマスタークラス

 このクラスは全体的にウエーブを得意とする選手が多くみられ、ベテランらしいテクニックを見せる印象が強かった。

各選手が上手いウエーブを見せる中、鍵となったのがジャンプポイントだった。ウエーブで高得点を出していたのが遠藤選手、藤田選手、森田選手だが、ベスト8の対戦でフォワードループを武器に快進撃を続ける板羽選手に、ウエーブで高ポイントを出しながらも森田選手が破れてしまう。ベスト4には遠藤選手vs藤田選手、橋本選手vs板羽選手の対戦となる。遠藤選手はウエーブ職人と呼ばれるほど波の見極めと使い方が上手い。セミファイナルヒートも危なげなくポイントを重ね、ジャンプもノーマルではあるがワンハンドを入れるなど、そつがない。これに対し藤田選手はウエーブに精彩を欠き遠藤選手が勝ち上がる。一方 ウエーブポイントとひねりを加えたクロッシングアップジャンプで得点を重ねる橋本選手に対し、対戦相手の板羽選手は完成度の高いフォワードループで応戦し僅差で競り勝つ。

ファイナルは遠藤選手vs板羽選手との対戦となる。崩れる事が無く このヒートも着実にポイントを重ねる遠藤選手に板羽選手も吹っ切れたかのようにウエーブでポイントを上げてくる。板羽選手がとどめで放ったのも今大会好調のフォワードループだった。板羽選手がグランドマスターを制した。

板羽選手

遠藤選手 

メンズオープンクラス

 オープンクラスで目を見張ったのは水谷選手だろう。運動量豊富でエリアを縦横無尽に走り回り、ジャッジの視界から外れない印象がある。また今回は九州からエントリーの二人が見せた。ジャンプを中心にアピールする浦川選手と、ジャッジを唸らせるウエーブライディングを披露する中山選手だ。また上位入賞常連の大数加選手もスピーディーなライディングで存在感を見せる中、一人若いU-20優勝の池照選手がどこまで応戦できるかも楽しみだった。

接戦のヒートが続く中、ベスト4の対戦は水谷選手vs浦川選手、中山選手vs大数加選手となる。波のサイズが上がり始めたセミファイナルでも、いいセットを選んでメイクする水谷選手に対し、ここまでインパクトの高いフォワードループで勝ち進んできた浦川選手のジャンプにそれまでの切れが見られず得点を伸ばすことが出来ず、このヒート水谷選手が勝ち上がる。

もう一方の対戦 中山選手vs大数加選手の対戦はお互いが一歩も譲らないバトルを繰り広げる。 ジャンプでは甲乙つけがたい二人の対戦は最後のウエーブライディングの得点にまでもつれ込む。結果 僅差のウエーブポイント差で勝ち切ったのは中山選手だった。ファイナルの対戦は水谷選手vs中山選手の対戦となるが、ジャンプ、ウエーブでいずれも僅差ながら得点を上回った水谷選手が優勝、準優勝に中山選手となった。

水谷選手

中山選手

メンズスペシャルクラス

 各クラスの好ゲームが続く中 最もバトルが激しかったのが やはりスペシャルクラスだ。アマチュアウエーブ界のトップ選手がひしめき合うこのクラス、どのヒートが始まってもワクワクする。最初に訪れたバトルヒートは丸谷選手vs富沢選手だ。丸谷選手は言わずと知れたPRO選手をも打ち負かすレベルのトップウエーバー、一方の富沢選手もオリンピアでありながらウエーブの実力は過去の全日本では準優勝をするなど、ウインドサーフィンであれば何を乗らせてもトップを取る実力を持った桁外れの選手だ。ジャンプ、ウエーブ共に徹底的に打ち合う展開が繰り広げられ採点が終わるまではどちらが勝者か分からない。判定は1対2、その差はすべてのジャッジを比べても1点以内という好ゲームだった。さらに富沢選手は次のヒートでも九州のトップウエーバー吉富選手ともバトルしギャラリーを魅了する。最初に仕掛けたのは吉富選手の完着10点越えバックループで先制攻撃を仕掛け、ウエーブでもセットを取って高ポイントを上げて行く、流れは吉富選手かと思われたが、富沢選手もその日 最高点のフォワードループを決めるとヒート終盤 こちらも最高点のウエーブライディングをメイクし流れを引き寄せ会場を沸かせる。甲乙つけがたい勝負は、ジャッジ判定2対1、バックループを決めた吉富選手がコールされた。そんなバトルをしり目に会場を沸かせる選手が他にもいるのがこのスペシャルクラスの面白い所だ。会場がどよめく たかーいレイトフォワードループをメイクする田阪選手と、こちらも綺麗な完着フォワードと持ち前のウエーブセンスで波を攻める橋本選手、さらにはジャンプ、ウエーブで抜群の安定感でベスト4までコマを進めた皆田選手など そうそうたるメンバーがしのぎを削りあう。その中でも会場を味方につけたのは田阪選手だ。沖から張ってくるセットのジャンプ台を見つけると、閃光一直線 猛スピードでジャンプ台を駆け上がり空高く駆け上がるとピタリと動きを止め、落下と同時に回転に入るレイトフォワードを見事に決める。ギャラリーの想像を裏切らない演技に会場が沸く。セミファイナル田阪選手vs吉富選手はビッグレイトフォワードと、最大級のセットの波にきわどいリッピングをメイクした田阪選手が勝ちファイナルへ、もう一方の対戦 橋本選手vs皆田選手は激完着の8点フォワードで流れを掴み、すべてのポイントで高得点を挙げた橋本選手が勝ち上がった。ファイナル田阪選手vs橋本選手は真っ向勝負の互角の戦いになる。ほぼ同ポイントのフォワードを共に決めれば、ウエーブでも譲らないハイレベルな展開と 攻めの姿勢を崩さないファイナリスト達の攻防に、いつしか会場が感動に包まれていく。

24.5対23、25対24、24.5対24.5(この場合ウエーブ高得点で橋本選手) ジャッジ判定2対1 2018年のアマチュア頂点に輝いたのは田阪祐司選手となった。

田阪選手

田阪選手

橋本選手

パーティ

ウエーブ委員 遠藤選手

モリチャン&サクチャンバンド

今大会 ベストバトルを繰り広げた富沢選手と吉富選手

パーティでは豪華賞品抽選会も行われた

ビーチクリーン